テクノロジーの活用事例 ~排泄ケア支援センサー②~

前回のコラムでは、排尿予測センサーを使ってトイレ誘導やおむつ交換などを最適なタイミングで実施する排泄ケアについて紹介しました。

 

今回は排便まで含めた、排泄ケアにおける先端技術活用の可能性についてお話いたします。

 

多くの介護施設では、夜間に居室を定期訪問し、安全確認に加えて体位変換や排泄介助、おむつ交換を実施しています。それらは非常に重要な業務ですが、利用者の睡眠を妨げてしまうというデメリットもあります。

 

前回も指摘した通り、排泄ケアの適切なタイミングを検討する際にハードルとなるのが、正確な排泄時刻の把握が難しいこと。このような課題に対するソリューションとして、(株)abaとパラマウントベッドが共同開発した機器が「Helppad」です。

 

Helppadは、臭気センサーが付いた帯状のシートをベッドのシーツの上に敷き、臭気を継続的に検知する機器です。排尿及び排便のタイミングを検知したら、パソコンやスマートフォンなどへ通知されるので、介護職員は排泄介助の「空振り」を避けられます。

最大の特徴は、検知精度の高さと、排泄記録データの活用による排泄タイミング予測機能です。利用者の排泄情報を2週間程度入力すれば、対象者の排泄のタイミングを予測して表示でき、排泄介助のタイミングを利用者ごとに検討することが可能になります。排泄結果の入力を続けることで、最適なケアのタイミングは日々更新され、介護職員のスキルに依存しない最適なケアを提供できるようになります。

利用者にとっては、排泄介助のタイミングが最適化されることで、排泄物が長時間放置されることがなくなり、不快な状態を少なくできます。訪室などで夜間の睡眠を不必要に妨げられることも減ります。Helppadは、身体への装着が不要なので、ほとんどの利用者に適用できます。施設内へ広く導入することで最大の効果を発揮するタイプの介護ロボットだと考えられます。

 

具体的な活用方法を知ることで、機器を活用することが利用者のQOLを高めることにつながるイメージができたのではないでしょうか。

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